Ｗｅｂ連載小説（８３）【ユメの行方】なぜマコトさんは姉貴を捨てたんだ！

Ｗｅｂ連載小説（８３）【ユメの行方】なぜマコトさんは姉貴を捨てたんだ！
　ｅｐｉｓｏｄｅ　８３　　Ｄｅｃｅｍｂｅｒ　１９８１　［ｄｅｓｔｉｎｙ］作・桜井鉄太郎　「その娘がナギ、おまえなんだ」　あまりに衝撃的な事実を知らされて、ナギは一瞬思考機能が停止した。　日比野欽一も幾田トキオも何もしゃべらず、ただ南音次郎だけが黙々と酒のお代わりを作っていた。　「じゃあ、私は誰の子なの？　そのリコさんは私のママのことでしょ？」　ナギがヒビキンに食ってかかるように問いただす。　「そうさおまえのママ、理恵子さんのことだ。当然、パパは、加川誠さん、おまえの父親だ」　「でもママは、例のチンピラに犯されたんじゃないの？」　「安心しろ、ママは犯されちゃいない。間一髪のところで逃れたらしい。第一、おまえとおまえのお父さんの加川さんは目のあたりがうり二つじゃないか。心配しなくていい」　「ちょっと待ってくれ、さっきヒビキンが言ってたマコトさんの彼女だったジャズシンガーってのは俺の姉貴の南ゆきみのことか？　そりゃあ聞き捨てならねえ。姉貴はあのとき自殺未遂まで起こしたんだぜ。あの騒動があったのがもう２３年も前、以来、姉貴の消息はわかんねえんだ。しかし、なぜマコトさんは姉貴を捨てたんだ！」　音次郎のその悲痛な問いにヒビキンは意外な真相を語り始めた。＜続く＞［登場人物］幾田トキオ（２８歳）：Ｔｈｅ　Ｒｅｂｅｌ　を背負って立つ音楽プロデューサー加川渚（２２歳）：愛称ナギ。歌手志望の女子大生日比野欽一（４２歳）：元警視庁刑事。現ブローカー南音次郎（４０歳）：西麻布を取り仕切る音楽プロデューサー黒川リコ＝加川理恵子（４５歳）：ナギの母親マコト＝加川誠（４８歳）：ナギの父親。実業家　◇　１９８０年代初め、アートや文学、映像、そして音楽にポップなものが革命的に登場した。１９８１年に始まる日本のポップ／ロックシーンからクラブムーブメントまでの時代を実際に生きた青年、幾田トキオを主人公に描くのが、このドキュメントフィクション「ユメの行方」である。　物語の舞台はレコード業界と芸能界、それらを結ぶ西麻布の街。トキオに絡むのは、西麻布の街を変幻自在に闊歩したミュージシャンや業界関係者たち。いずれも個性的な面々だ。　執筆者は、来年、結成２０周年を迎える音楽ユニット「Ｃｏｓａ　Ｎｏｓｔｒａ（コーザ・ノストラ）」を始め、アイドルからクラブミュージック、アンダーグラウンドまでノンジャンルで手がけるミュージシャン・音楽プロデューサー。【バックナンバーはこちら】Ｗｅｂ連載小説【ユメの行方】
http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-column/news/20100416/enc1004161257000-n1.htm
偉くはなりたいけど、何か理不尽な責任の取り方はしたくない！
と思ってる人は上には立てないんでしょうね、、、私とかｗ

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